コルディリェラ行政地域

コルディリェラ行政地域（*Cordillera Administrative Region*／CAR）は、フィリピン最大の山岳地帯「コルディリェラ山脈（*Cordillera Central*）」に抱かれた高地エリアです。アブラ州、アパヤオ州、ベンゲット州、イフガオ州、カリンガ州、マウンテン州を含み、中心地はバギオ市（*Baguio City*）です。冷涼な気候と豊かな自然で知られ、滝や温泉、洞窟、山頂、日の出の絶景、手つかずの生態系が魅力です。先住民族の文化も色濃く、ユネスコ世界遺産に登録された棚田をはじめ、自然と冒険が楽しめるスポットが多数あります。ルソン島の約17.5%を占めるこの地域は、文化と自然美を求める旅人にとっては必見です。

受賞と愛の自然美

バウエン吊るし棺

サガダの吊るし棺は、石灰岩の断崖に吊るされた伝統的な埋葬方法で、イゴロット族のユニークな文化と信仰を象徴しています。

チコ川上流

チコ川上流はコルディリェラの生活に欠かせない水源であり、農業や日常生活を支えています。急流と穏やかな流れがあるこの川は、ラフティングやカヤックにも人気のスポットです。

カパルカン滝

アブラ州にあるこの滝は隠れた名所。カパルカン滝は、階段状に連なる湧水のプールが森林の中を優しく流れ落ちる独特の姿で知られています。

マウント・プラーグ

雲海で有名なプラーグ山は、ルソン島最高峰。標高2,900メートルの頂上からは、日の出と共に息をのむような絶景が広がります。

イフガオ州、マヤオヤオの棚田

マヤオヤオ棚田は、ユネスコ世界遺産「文化的景観」として登録された5つの棚田群のひとつ。2000年にわたってこの地に受け継がれてきた職人技と文化の保存を体感できます。

BIODIVERSITY OF LOVE

カラナサンの森

アパヤオに広がるこの豊かな聖域は、多種多様な固有の動植物が生息する生物多様性の宝庫であり、貴重な絶滅危惧種とも出会える自然愛好家の楽園です。

マスティフ・バット

フィリピン最大級のコウモリの一種で、受粉や種子の拡散に重要な役割を果たし、この地域の豊かな生物多様性を支えています。

コルディリェラ原産の黒豚

コルディリェラの在来黒豚「バボイ・ラモ」は、高地で育ったたくましさと脂肪の少ない肉質で珍重され、伝統的な宴や儀式に欠かせない存在です。

ブグナイ・ベリー

ブグナイベリー（ビグナイ）はコルディリェラ原産の小さな赤い果実で、甘酸っぱい味と薬効で知られています。

GASTRONOMICAL LOVE

タプエイ

タプエイはコルディリェラ地方の伝統的な米酒で、特別な行事や儀式の際に提供されます。その独特な風味と文化的意義から、地元の人々や観光客に親しまれています。

パシル・スローフード・コミュニティ

カリンガ州のパシル・スローフード・コミュニティは、持続可能で伝統的な食文化を守っています。訪れる人々は、愛情と自然への敬意を込めて作られた在来米や地元の料理を味わえます。

イチゴとウベのジャム

バギオ市の涼しい気候は、イチゴやウベ（紫ヤマイモ）の栽培に最適で、美味しいジャムが作られます。これらの甘い特産品は、この地域の豊かな農産物を象徴する人気のお土産です。

ピニクピカン

ピニクピカン（Pinikpikan）は、鶏を軽く叩いた後、在来の香草とともに調理するコルディリェラの伝統料理です。独特な調理法によって風味が高まるとされ、冒険心ある食通にぜひ試してほしい一品です。

タプエイ

パシル・スローフード・コミュニティ

イチゴとウベのジャム

ピニクピカン

祝祭と文化への愛

タムアワン村

タムアワン・ビレッジは、先住民族の工芸品を展示するだけでなく、コルディリェラの生活、文化、歴史への理解を深めることを目的としています。高地の伝統的な生活を体験しにぜひお立ち寄りください。

ラングアイ祭

マウンテン州のラングアイ・フェスティバルは、先住民族の団結と文化を祝う1週間のイベントです。「ラングアイ」という言葉は「人々の間での共有」を意味します。この祭りのためにマウンテン州はエコツーリズムの目的地として人気です。

アディバイ祭

ベンゲットのアディバイ・フェスティバルは、ベンゲット州の歴史、文化、芸術、商業、産業を再発見することで、地域の先住民族の遺産と農業を祝います。

パナグベンガ祭

毎年2月にバギオ市で開催される1か月間の祭典は、花が咲き誇る季節と文化遺産を祝います。色鮮やかなパレード、豪華な花の山車、ダンスパフォーマンス、この地方の花々で飾られた街並みに囲まれてみてください。