なぜ大阪・関西万博2025ではフィリピンパビリオンに注目するべきか
日本・大阪 – 2025年4月9日 – 数日後に開幕を控えた大阪・関西万博2025に先立ち、フィリピン博 覧会組織委員会(POC)は、フィリピンパビリオンのメディア向けの内覧会を開催しました。フィリピン パビリオンは、文化、創造性、持続可能性を五感で体感できる空間であり、グローバルな舞台でイン パクトを与えることを目指します。
フィリピン観光促進庁(TPB)最高執行責任者であり、POCの事務総長であるマリア・マルガリータ・ モンテマヨール・ノグラレス氏は、記者会見で「このパビリオンでは、構造やデザインを見るだけでな く、フィリピンの魂そのものを感じてほしい」と呼びかけました。
「フィリピンパビリオンは、私たちの物語と精神が生きている象徴です。」とノグラレス 氏は語ります。「一枚一枚の織物、一つ一つのパフォーマンス、一食一食の味わい 全てが、フィリピン人の絶え間ない物語の一部です。イノベーションが加速する時代 において、私たちは伝統の価値、そして人と人とのつながり、文化的記憶が、より包 摂的で有意義な未来を創ることを伝えていきたいです。」
目的をもったパビリオン
「自然、文化、コミュニティ – より良い未来をともに織りなす」をテーマに掲げるフィリピンパビリオン は、「いのち輝く未来社会のデザイン」という万博のコンセプトに対し、文化遺産と人間性を軸にした アプローチで応えます。
その中心にあるのは、次の3つの特徴です:
- フィリピンの織り手による最大級のコラボレーション – 国内各地の職人たちが制作し た200枚以上の手織りのパネル。T’nalakやPiñaなど、多彩な先住民族の織物を展示。それぞれの パネルが文化、アイデンティティ、そして世代を超えた知識を物語ります。
- 万博史上初の「ライブ・パフォーマンス・ファサード」 – 可動式の織物のパネルが、パ ビリオンの外壁に取り付けられ、開く度にライブパフォーマンスが披露されます。建築デザインと踊り が融合し、建物が「生きた舞台」と化します。
- 五感を刺激する体験 – フィリピンパビリオンでは、技術、伝統、物語が融合された没 入型の体験が提供されます。日本への敬意を込めたアニメスタイルの野外映像で始まり、来館者は 次第にフィリピンの物語へと織りなされていきます。
パビリオン内部には、18の地域を象徴する手織りの作品が展示されています。サステナブルなリサ イクル素材を使用し、半年かけて制作されたこれらの作品は、照明のシンクロ投影、音、そして映像 によって命を吹き込まれ、来館者をフィリピンの各地へ導きます。
パビリオンの中心にあるのは「Dancing with Nature(自然と踊る)」と題したインタラクティブな展示 です。来館者の動きが画面上で花や葉、魚の群れなどに変換され、自然と人間とのつながりを表現 する象徴的な体験となっています。
さらに、フィリピン文化センター(CCP)のアーティストが1日5回のパフォーマンスを行い、伝統的な音 楽、踊り、物語を通して、温もり、リズム、祝福を、パビリオン全体に行き渡らせます。
「フィリピンパビリオンの設計において、自然とコミュニティに深く結びついたフィリピン 人の精神を表現することが重要でした。」と建築家のカルロ・カルマ氏は語ります。 「パフォーマンスが生きる外観から、物語が織りなされる内部に至るまで、全てにこ だわりました。フィリピン人の今の姿、なりたい姿を建築と融合させた作品です。」
フィリピン文化への招待
「このパビリオンの最大の特徴は、目で見るだけではなく、心で感じられることです」 とノグラレス氏は述べます。「訪れる人すべての心に、記憶に、あるいは手に、フィリ ピンの一部を持ち帰ってほしいのです。」
パビリオンでの体験をさらに充実させるために、以下のスペースが設けられています:
- Habiギフトショップ:手織り製品や、フィリピン人デザイナー監修の限定グッズなどを 販売。ショップ内にも織物アートが施され、没入型体験を強化します。
- Hilotウェルネススペース:伝統的なヒロットマッサージやお茶を提供し、フィリピン流 の癒しを紹介。
- Hainテイクアウト:アドボン・マノク・サ・ガタやルンピアン・ビノンド、ウベソフト、ハロハ ロなど、フィリピン料理を気軽に味わえるフードスペース。
また、マスコット「ココロちゃん」も初登場。フィリピンのターシャをモチーフにしたこのキャラクターは、 フィリピンの生物多様性とストーリー性を象徴しています。
「2026年に70周年を迎える日本とフィリピンの外交関係を記念し、このパビリオンが 両国の友情と共通の目標を反映するものになることを願っています。」と、駐日フィリ ピン大使マイリーン・ガルシア=アルバノ氏は語ります。「この万博を通じて、芸術、 対話、連携によって両国の絆がより強固になっていく様子をご覧いただけるでしょ う。」
万博を超えたレガシー
サステナビリティと文化遺産の保全へのコミットメントに基づき、フィリピンパビリオンは「第二の人生」 を想定して設計されました。展示後は、手織りのパネルや主要展示物がフィリピン国立博物館に移 設され、その物語が後世へと受け継がれます。
「フィリピンパビリオンは、フィリピン人の心と魂を世界とつなぐ架け橋となります。」と 観光大臣クリスティーナ・ガルシア・フラスコ氏は語ります。「7,641の島々、文化の深 さ、クリエイティブな精神、そして私たちのコミュニティが持つ力強さを世界に知っても らいたいです。伝統とテクノロジーの融合を通して、観光と地域発展の新しい形を提 案していきます。」
こだわりのデザイン、心に残る感動、サステナビリティへの取り組みにより、大阪・関西万博2025の フィリピンパビリオンは、一生忘れられない、フィリピンの物語に出会いたい方に訪れてもらいたいで す。
パビリオンを支えるチーム
フィリピン組織委員会は、フィリピン観光省およびフィリピン観光促進局(TPB)の主導のもと、先見性 のあるデザインチームを起用しました。建築設計とデザインを担当したのはCarlo Calma Consultancy, Inc.、クリエイティブプロデューサーはChochay Garcia、実施設計およびプロジェクトマ ネージャーは建築家・加納雄樹(Yuki Kanou)、そしてゲストエクスペリエンスデザインはTellartが手 がけました。
TPB(フィリピン観光促進局)について
フィリピン観光促進局(TPB)は、フィリピンを国内外において世界クラスの観光およびMICE(企業・ 団体の会議、報奨旅行、国際会議、展示会)デスティネーションとしてマーケティングおよびプロモー ションすることを目的としています。観光省に付属する機関として、TPBは民間および公的な関係者 と戦略的パートナーシップを構築し、訪問者に対して高付加価値のユニークな体験を提供します。こ れにより、観光客の増加、観光収入の拡大、そしてフィリピンへの投資の促進に大きく貢献していま す。詳しくは www.tpb.gov.ph をご覧ください。
報道関係者お問い合わせ先
キャロル・RH・マラシグ
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